<神官魔法紹介編> ■ 神官魔法紹介 その1 ■ テレイズ「今日は三十月神教の主神、リパの神官について話そうか」 ウィア 「えー、兄貴それ今更じゃない?」 テレイズ「まず、慈悲の神であるリパは創造神でもある。創ったもの全てを愛し、罪を許し癒す神だ」 ウィア 「センセー、罪を許す神の大神官様がたまに制裁してくるのは何故でしょう」 ボカッ。 テレイズ「その為、我らリパの神官は世界に存在する力を集めて奇跡を起こす。具体的には、リパ神官が使える術は、治癒、目くらましによく使う光、告白、痛みを無くす慈悲の術等がある」 ウィア 「後は大神官が使える治癒の上位の術と、蘇生術だっけ、でも蘇生はすごい条件厳しいんだよな」 テレイズ「我々が使う蘇生術は、命を呼び戻す事しか出来ないからね。死後時間が経つ程成功率は落ちるし、息を吹き返しても体がちゃんと生きられる状態でないとならない」 ウィア 「死んでるのに体が生きられる状態って?」 テレイズ「単純に言えば、体が無事という事さ。治せる怪我なら蘇生する前に治癒を掛ければいい訳だが、病気や老衰、体が治せない程酷い状態なら蘇生は無理だ。生き返らせてもすぐにまた死ぬ事になる」 ウィア 「うーん、やっぱどう考えても使えないよな……」 テレイズ「蘇生に関してはアルワナ神官の持つ『反魂』の術もあるけどね、この説明はアルワナ神官に任そう。このように違う神殿の術でも、同じような効果の術があることがかなりある。ただし術の使い方が根本から違うので、実際は条件やら効果も結構違う訳だが」 ウィア 「あー、そういやリパ神官の代名詞は治癒の術だけど、アッテラ神官も治癒使えるからなぁ……」 ■ 神官魔法紹介 その2 ■ エル 「ちらっとしか出てないんで誰って言われそうだけど、アッテラ神官の話は俺の担当だ」 ウィア「俺あんた知らないー」 エル 「安心しな、俺もお前を知らない」 ウィア「……」 エル 「お前さんと俺が会うのはかなり先だ。そこは気にしなくていい。アッテラは戦いの神だ。すっごい厳しい神様でな、戦う為に極限まで己を鍛えるべしって事で、神官修行がきついことでも有名だ」 ウィア「だからあんた神官っていってもそんなマッチョなんだー」 エル 「マッチョ……まぁその、鍛えるのが修行だからな、そういうタイプは多いかな。信徒は主に戦士だし。そんな訳で、術はひたすら体に関する事だ。いわゆる肉体強化だな。一時的に筋力を上げたり、痛みを感じなくしたり、目を良くしたりってのもある」 ウィア「しつもーん、アッテラ神官も治癒術使えるんだよな?」 エル 「あぁ使える。ただし、同じ傷を治すっていってもかなり違う。アッテラの治癒は、体が持ってる治癒能力を高めてやって治す方法だ」 ウィア「そんな違うもん?」 エル 「神官的に見るとな、リパの治癒は術者の力で掛けるから、術者の力が強い方が効果が高くて、術使ってれば術者が疲れる」 ウィア「ふむふむ」 エル 「けどアッテラ神官の治癒は術を受ける側の体に治させるから、受ける側の人間の体力と生命力が高い程効果が高くて、酷い怪我を治すとそれだけ術を受けたモンが疲れるって訳だ」 ウィア「あーなんか分かった。ってことは弱ってる人間は治し難いのかな?」 エル 「そういう事だ。だから鍛えてる者の為、戦士の為の神様って言われるのさ」 ウィア「でもさ、鍛えてない人間でも、アッテラの神官に筋力上げる術掛けてもらえば強くなったりするんだろ?」 エル 「あぁそうだ。……でもな、鍛えてない人間を強化すると、後で筋肉痛やら骨折とかで大変な事になる。まず強化に耐えられる体でないといけないんだ」 ウィア「ちぇー、強化してもらえば俺でもフェズを抱き上げたり出来ると思ったのになー」 |