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ポポロンさんとボボボンさん

ある朝ジュリが目覚めてリビングに行くと、 例によって見知らぬ男がおりました。 いや、見知らぬとは嘘です。 どこかで見たような顔に大きな帽子・・・。 「あやしい者ではございません」 という大帽子の男は、ホンニャカホンニャカ言いながら 帽子をこね始めました。 「あぁ、あの人だ!」 とジュリは思いましたが、 「あれ、あの人は亡くなったはずだぞ」 と考え込んでしまいました。 そこに、パジャマ姿のポポロンさんが起きてきて、 ヤンヤヤンヤとはしゃいでいます。 「ポポロンさん、あの人だと思うんだけどさぁ、誰?」 「僕のトモダチなんだよ。ボボボンっていうんだ。 伊香保温泉のとあるホテルで、 早野凡平そっくりさんショーに出てたんだけど、 本物が死んじゃったでしょ。職にあぶれてかわいそうなんだ。 ここに置いてやっておくれよぉ」 本物ならいざ知らず、ニセ者ではなぁ。 それに、帽子をこねて、ナポレオン! とかいわれても3日くらいで飽きそうだしなぁ。 すると、ポポロンさんは交換条件に、 一緒にショーに出ている、 元バラクーダのベートーベン鈴木も連れてくる とボボボンが提案しているという。 日本全国酒飲み音頭が生で聴けるとは絶好のチャンスと、 心は動いたが、今さらそんなもの聴いても仕方ないし、 あれ1曲じゃねーか と、ホンニャカしているボボボンに ケリを入れて追い出した、ジュリでした。 「あ、6月はどういう理由で酒が飲めるんだっけ・・・ それを聴きたかったなぁ」 とわけのわからないことをつぶやいたのでした。 ジュリ 「酒飲み音頭だけじゃなぁ」 ポポ 「血液ガッタ型っていうのもあるらしいよ」 ジュリ 「誰も知らないって・・・・」

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