ポポロンさんとの対話2
ジュリ 「前、電車で通勤してる時ね、毎朝悪魔に会ってたんだよ」 ポポ 「悪魔? って、あの悪魔?」 ジュリ 「ウン、その悪魔。目がさぁ、こう切れ長で、 いつも目の廻りにクマが出来てるの。 あ、クマっていってもポポロンさんの仲間じゃないよ」 ポポ 「それぐらいわかるよ」 ジュリ 「それで、いつもなんか薄笑いを浮かべててさぁ、 不気味なんだよ」 ポポ 「杖とか持ってるの?」 ジュリ 「まさか。格好は普通にスーツ着てるんだ。 でも、ある日見ちゃったんだよ、耳が尖ってるのを! そしたら 近づいてきて『誰にもしゃべるなよ』って笑ったんだ。 背筋が凍るおもいをしたよ!」 ポポ 「で、今までしゃべらなかったんだ」 ジュリ 「いや、その後結婚してさ、 坊やが2人生まれたんだけど、気になっちゃってさぁ。 そしたら奥さんがね 『あなたはよく寝てるとうなされるけど気になる事があるの』 っていうんだ。 でも、悪魔との約束があるからね、言えないでしょ」 ポポ 「うんうん。それでそれで」 ジュリ 「でも、古い話だし、奥さんだからね思い切って、 話 したんだ、悪魔に会った事があるって。そしたら・・・」 ポポ 「うんうん、それでそれで!」 ジュリ 「奥さんの顔が見る見る変わって、 目が切れ長になって耳が尖り始めてこう言ったんだ。 『お前は約束を破った。 ホントなら殺してしまうところだが、 坊や達と暮らした日々を思うと出来ない・・・ その代り坊や達を不幸にしたらただではおかないよ』 と、吹雪の中に消えて行ったんだ」 ポポ 「・・・どっかで聞いたような話だね。それに、 悪魔は、男でしょ・・・ だいたいジュリは独身で、坊やなんていないでしょ・・・」 ジュリ 「・・・・」 ポポ 「どこまでホントの話のなの?」 ジュリ 「電車で悪魔みたいな顔した人に毎朝あってた・・・」 ポポ 「・・・・・」