ポポロンさんとポポポンさん
ある朝ジュリが目覚めてリビングに行くと、 ものすごく散らかっていました。 ジュリがポポロンさんに隠れて、 コッソリ飲もうとしていたワインが 数本空瓶になってたり、 カマンベールチーズ、歌舞伎揚げせんべい、 カラムーチョ、リッツの果てまでが 食い散らかされていました。 「何じゃあ、この狂宴の後のような惨状は!」 と、思っていると、台所に見知らぬ女性がいて、 食器なんかを洗っています。 いったい、ゆうべここでなにがあったんだろう? 恐る恐る、女性に話し掛けてみました。 が、ただニコニコするばかり。 ますます、わかりません。 そこに、パジャマ姿のポポロンさんが起きてきました。 「ポポロンさん、あれは誰だろう?」 と、尋ねるとポポロンさん、ニヤっと笑い、 ウインクをしてジュリを突っつきました (ただし、ポポロンさんは両目を一緒に閉じちゃいます)。 はあ? 何なんだろう? 昨日は何でも鑑定 団を見ながらそのまま寝ちゃったしぃ・・・ ジュリ兄が、ジュリ姉に隠れてトニーさんを 引っ張り来んだ訳でなし、 はて? 「ポポロンさん、何があったの?」 すると、ポポロンさんは さらに含みのある笑いを浮かべながら、 ポンポンと肩を叩きます(やなクマだな)。 そして、よーく見るとその女性のお尻の部分が膨らんでます。 「あ、タヌキだなぁ!」 すると、女性はドロンと、タヌキになりました。 「なんだよ、コイツは!」 「僕のトモダチなんだよ、ポポポンっていうんだ。 お母さんが車に轢かれちゃってかわいそうなんだ。 置いてやっておくれよ」 お母さんを亡くしたかわいそうなタヌキが 人に家に上がり込んで、宴会をやるか! すると、ポポロンは交換条件に、 毎朝中山美穂に化けて「おはよう」と、起こしてくれる と、ポポポンが提案してると言う。 多少、心は動いたが、 ポポロンさんの食費でも馬鹿にならないのに、 毎晩一升酒飲まれたらたまったもんじゃあないと、 普段カッパのマックにやってるように、 ケリをいれてポポポンを追い出した、ジュリでした。 でも、 「中井亜希か野村華苗に化けるんだったらなぁ・・・」 とわけのわからない事をつぶやいたのでした。