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ポポルブさんが再び

ある朝、 ジュリが目を覚ましてリビングに行くと、 おこたの上に、ちっちゃなお布団がちょこん。 かすかな寝息がスーピーと聞こえます。 「ははーん、また、ポポルブさんが来てるんだな」 ポポルブさんは、ポポロンの郷の神様に 仕える妖精です(第○話参照)。 「ん? ポポルブさん、なんの用かしら。 あ、きっとポポロンさんを連れ戻しに来たんだな。 それは、困ったことになったぞぉ」 普段は、寝ているポポロンさんの顔に イタズラ書きしたり、 無理矢理コーラの一気飲みさせたり してるくせに、 いなくなると寂しがる身勝手なジュリです。 「そうだ! ポポルブさんをどっかに 閉じ込めちゃおう!」 そう言って、スーピー寝入ってる ポポルブさんを、 茶筒に入れてガムテープで封をしました。 気づいたポポルブさんは中で暴れましたが、 紐をつけてグルングルンと振り回しました。 中のポポルブさんはたまったもんじゃありません。 目を回して、茶筒の中でぐったり。 そこに、ポポロンさんがやってきました。 「あれ? ポポルブさんが来てなかった?」 「ん? 知らないよぉ〜」 「おや、布団があるぞ。どっかに行ったのかな?」 そうこうしているうちに、 茶筒の中のポポルブさんが再び暴れ出しました。 「あ! そんなところにポポルブさんを閉じ込めて!」 そう言うとポポロンさんは、 茶筒の中からポポルブさんを救出し、謝りました。 「なんで、こんなことするんだよぉ!」 「だって、ポポロンさんを 連れ戻しに来たんじゃないかと・・・・」 泣きべそをかきながらジュリは言いました。 ポポロンさんもポポルブさんも、 ジュリの涙を見て一緒に泣き出しました。 そして、ポポルブさんは、ポポロンさんを 連れ戻しに来たのではないよ、 とポポロンさんに告げました。 「じゃあ、何しに来たんだろう、ポポロンさん」 ポポロンさんはポポルブさんに聞きました (ジュリとポポルブさんは直接お話できません)。 「フムフム、なるほど」 「何だって?」 「こないだ来た時に飲んだ、 八海山がおいしかったから、 また飲みにきたんだってさ」 「・・・・・・・」 そして、その晩、3人は、 鍋を囲んでおいしい日本酒をたらふく飲み、 楽しい時間を過ごしました。 翌朝、二日酔いのポポルブさんは ごきげんよう! と言って、ポポロンの郷に帰っていきました。 「なんで、わざわざ来たんだろう?」 「うん、なんでも今年度の予算が 余っちゃったみたいだよ。 使い切らないと来年度の予算に響くんだってさ。 最近、ポポロンの郷も監査が厳しいから、 山の神もウルサイんだって」 「ポポルブさんってさぁ、役人みたいだねぇ・・・・・」

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