WEB拍手お礼シリーズ30 <ク○スマスねたその4> ☆☆いつもの○リ○マス企画☆☆ (1/3) 唐突だが、ウィアが大声を張り上げた。 「さー、今年もっっプレゼントの日がやってきたぜ!!!」 「ウィア……そんなにこの日が楽しみだったんですか」 「おーフェズー、そらもうよー。例えハッキリクリ○マスって言えない所為の苦し紛れ企画だとしても、とりあえず恒例になったからネタ切れだし丁度いいかって企画だとしてもなぁっ」 「ウィア、あまりメタ発言は……」 「そぉんな訳でだっ、今年の俺からフェズへの愛のプレゼントは〜〜〜〜」 そこでフェゼントがウィアの手を押さえる。 「ウィア、今年もプレゼントは皆を集めてプレゼント交換会です。誰のもとにいくか分からない方が面白いですから」 実はこれはウィアがフェゼント用にとんでもなく暴走したプレゼントを用意する……という事への対策として始めたものだが、なんだか恒例になって関係者一同が楽しみにしている為今年もちゃんと皆に声を掛けていたのだった。 「ん〜〜となると、今年も俺のプレゼントはフェズにいかなかったらせめてシーグルにいけば……」 「今年はシーグルは参加しませんよ」 「え? なんでだよ。今年は休日だろ?」 「シーグルは結婚しましたからね。こういう時くらいは夫婦水入らずにしてあげなくてはならないでしょう? それにリシェの領主でもありますから、子供達に御菓子を配ったりとかの仕事もあるそうですよ」 「くそー〜〜リア充爆発しろ!」 「ですからウィア、あまりメタ発言はですね……」 「いーんだよっ、どうせここの話はお遊びなんだからさっ」 ――ちなみに、後で判明した事だが、今年のウィアが用意したプレゼントはイヤリングだったそうな。 「これをせめてシーグルに、ですか……」 「えー似合うだろっ、見てみたくね?」 「すごーーく嫌がると思いますよ」 「そこがいいんだろっ」 「でも今年なら、それはそのまま奥方に渡されたかもしれませんね」 「あ、くそ、そういう手も……っていやそれはちょっと……安物過ぎて申し訳ないっていうか……なんか付けてくれたら俺の方が羞恥プレイじゃねって感じが……」 だが結局、ウィアのプレゼントは兄のテレイズに行ってしまって、テレイズは喜んで(+嫌味を込めて)家ではウィアに見せつけるようにイヤリングを付けてみせ、ウィアはとてもとても――見るたびにとんでもなく落ち込んだという事だった。 ☆☆いつもの○リ○マス企画☆☆ (2/3) 騎士団員の長期でない普段の休日は、例え休日といえど朝の朝礼と軽い訓練くらいはする……事にはなっているのだが、そんなのを真面目にやっているのは守備隊くらいで、予備隊でそれをちゃんとしている隊はほぼない。 シーグルの隊である第七予備隊であっても、休日の朝礼はシーグルがいないというのもあって、自主的に出たい者だけが参加という事になっていた。 のだが、今日に限っては昨日のうち全員に『明日の朝礼は必ず出るように、出ないと後悔するぞ』という声がグスから掛かっていたので、皆は文句を言いながらも昨夜は出かける事なく朝から軽く剣を振るのをかねて出てきていたのだった。 「そーいや今日ってさ、あれだろ、贈り物を贈り合う日」 「あーそうだった。去年はさー皆で隊長に帽子贈ったよなぁ」 「おー隊長今でも寒くなってくるとあの帽子被ってくれてさぁ……いやもうあの麗しいお顔をずっと見れるだけで良かったなーってさ」 「だよな〜去年はもう隊長に贈るんだって、皆でひと月くらい前から計画してさぁ」 などと話している間に、なぜか大きな袋を持ったグスが現れる。 「グスさん、何もってきたんですか?」 「さてはガキにプレゼントを配るという伝説の白いじーさんのつもりだな?!」 とセリスクとテスタが言えば、グスは袋を地面に置いて怒鳴る。 「だーれがじーさんだ。俺ぁまだ全然じーさんって言われる歳じゃねぇぞっ……ったく、ほらお前ら、大人しく一列に並びやがれ」 「並べって、何だよ?」 全員がキョトンとしつつも仕方なく並ぶ為にだらだら動きだすと、にっとグスが何か企んだような笑みを浮かべて言った。 「去年のお返しって事でな、隊長から皆にってぇ預かってるものをこれから渡す。欲しけりゃちゃっちゃと並べ」 それを聞くと同時に、隊員達は即綺麗な列を作る。 「た、た、た、隊長からですかっ?! な、なにを頂けるのでしょうっ」 真っ先に先頭に並んで、ぴしりと姿勢を正したシェルサは、興奮にどもりながらもグスの手元を凝視する。 「ま、皆同じものだがな、大事にしろよ」 そういって彼に渡されたのは、幅が広めの小ぶりな短剣だった。サブウエポンとして持つというより、いざという時の予備や作業用、後は盾代わりにも一応使えるような、懐に入れておけるくらいのサイズの短剣だった。 「ははは、はいっ、大事にしますっ、毎日磨いてお守りとして持って歩きますっ」 渡された短剣を捧げ持つようにして、シェルサは感激に涙を流す勢いで言った。 その後もそれぞれに短剣は渡され、彼らは今年の贈り物の日も幸せ一杯な気分で過ごす事が出来た……そうな。 ただし、感激して浮かれたついでに、今付き合ってる彼女との約束の時間を忘れてえらく怒られたマニクは少々大変だったようだが。 ☆☆いつもの○リ○マス企画☆☆ (3/3) いつものごとく、一仕事を終えたフユが首都のねぐらへと帰ってくる。 「レーイ、たっだいま〜ッス」 こういうふうにやけにフユの機嫌がいい時は要注意だ、と頭は悪くても付き合いの長いレイは身構える、と。 「今日は贈り物の日ですからね、スペシャルなプレゼントを買ってきたっスよ〜」 そう言ってとりだされたのはどピンク色のカーディガンだった。いつもの奴か、と思ったレイは、眉間を押さえて相方兼恋人に聞いてみた。 「ところでフユ、一つ聞きたいんだが、何故お前の買ってくるモノはピンクばかりなんだ」 「それはですね……男が着たら恥ずかしいだろうなーというところとか、年中頭がお花畑なレイのイメージにぴったりというか、まぁともかくピンクはまさにレイの為の色だって事ッスよ」 「ふふふ、そうか俺の為の色……って、結局俺で遊んでるのか?!」 「おやレイ、ちゃんと気づいたんスね、意外っスよ」 「おーまーえーはー、俺を何だと思っているんだ」 「そりゃー、愛しい愛しい恋人だと思ってるに決まってるじゃないスかー。ほら、馬鹿な子程可愛いっていいまスからね」 「結局馬鹿にしてるのかー」 「えー、いや本当にこんなに愛してるんスけどねぇ……と、今日はスペシャルですからね、これだけじゃないッスよー」 そういって今度はフユが小箱から取り出したのは、何か良く分からない掌サイズの楕円形のものだった。 「なんだそれは……てぇ、なんか動いてるぞソレっ」 「ふっふっふ、これはですねぇぇ〜」 じりじりとそれを手にもって近づいてくるフユ。 それから一気にレイを押さえつけて、上着をまくり上げて、ソレをレイの胸の赤い尖りの傍に触れさせる。 「う、あ、ぁ、ぁ、ぁ……」 「こっれはッスねぇ、レイがお留守番で寂しい時に一人でも楽しめるようにと思ってですね〜持つ者の魔力に反応して振動してくれるって優れモノの魔法アイテムッスよー」 言いながらフユはソレでレイの乳首の周りを撫でまわす……がそのものには触れさせない辺り意地が悪い。 「ぁ、ぁ、ぁぁん」 「ほーらレイ〜、もっと触れてほしいとこがありまスよね〜、自分で触って使ってみるといいッスよ〜」 甘い声でもどかし気に身をよじるレイの手にソレを持たせ、フユは手を離した……のだが。 「おや」 フユが手を離した途端、ソレは振動するのを止めた。試しにフユがちょっと触ってみると、またそれは振動を始める。 「うぁぁぁぁん」 だが離すと止まる。触れると動く。 「ぁぁぁぁ」 そうしてまた離して止まったそれを二人して真顔で見てから、フユがぽんと手を叩いて言った。 「あーつまりッスねぇ、レイはそれを動かせない程魔力がないって事ッスね。いや〜そこまで魔力素養ない人も珍しいんスけどね〜、いや〜流石レイっすね、相当のレアケースっスよ」 「で……これはどうするんだ」 「あぁそりゃ問題ないッス、レイの一人寝用にって買ってきたんですけど、俺のそういうプレイ用のお道具として使うだけッスから。ってことで早速〜」 「え、おい、ちょ、待て、あ、あ、あ、あぁぁぁぁん」 ――まぁ、いつも通りの二人であった。 --------------------------------------------- いつものクリス○ス企画シリーズ。フユ&レイさんパートがあったお話。 |