8/23/1992 函館グルメはけだるかった
[銭函〜函館]
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# 31 乾いた気分の小樽−函館 R.5
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小樽(銭函)〜函館間は 230kmちょっと。函館着の目標が1時くらいなら,
できるだけ早い出発がいいかな?と,昨夜計画した通り,午前5時起床の5時45分出発という強行モード。
泊まりがモトトレの寝台車なんで, 疲れ気味のほうがいいだろうという読みもあって。
しかし, 至極当然この朝はみんな寝ていて, 出発の見送りは派手にしてくれる
「ちいたび」にして, まあ淡々とした出発。
群馬2人組との別れもさっぱりし過ぎぐらいで,
朝食くらい一緒に食べたほうがよかったかも知れなかったなあ・・・(^_^;)
小樽に早い時間にフェリーが着くので,R.5 は札幌方向にはバイクもそこそこ走ってるんですが,
余市(Yoichi)方向の交通量はほんとまばらで, 小樽市街は軽く通過して, 80km/h平均の高速運転の中,
軽い足取りで宇宙飛行士の毛利さんにわく余市を通過して行くのでした(^_^;)
で,余市と仁木町の境目あたりで, 無人販売のリンゴを4つ 100円で買って朝飯がわりとしたのでした(^_^;)
仁木に入ってからの R.5というのは, 一桁の国道の中ではいちばんのんびりしてるんじゃないかと
いう風情でした。
途中後志(Shiribeshi)の支庁のあるやたら駅が大きい倶知安(Kucchan)から羊蹄山の麓のちょっとした
リゾートのニセコと走ったんですが, 気分は冴えない・・・
曇り空ということもあるかも知れないんですが, ひとり淡々と走る国道は, 味気ないものです。
昨日,一昨日と,グループツーリングで楽しんだこともあって,
道内最終日はおまけのような雰囲気・・・
おまけといえば,長万部(Oshamanbe)町に入ってからの雨(;_;) まさかとは思ったものの,
“いや,悪天続きだったこの北海道ツーリングの最後には相応しい”と開き直って,
カッパを着ることになったのでした(;_;)
長万部の市街に着いたのは,8時45分くらいで, 駅前の食堂で, 名物「かにめし」を食へながらも
“群馬2人組は宿を出た頃かなー?”とか,ひとりが妙に寂しい。
しかし, R.5 も噴火湾沿いになって, 賑やかになってきて, 八雲から雨もあがると,
時間的に余裕のあることもあって, 湾岸で気に入ったポイントがあったら休むというまずまずの
ノリになりました(^_^;)
昨夜あまり寝ていないけだるさもあって,
まずは八雲(Yakumo)市街の少し手前の山崎(Yamazaki)という小集落の誰もいない海岸で1時間くらい横になって,
静かな海を右手に,草原を隔てて小さく走っていくクルマやバイクをぼんやり見ていました(^_^;)
次の休憩は八雲と森の境目くらいの石倉(Ishikura)という小集落。
ここは,R.5 は高台を走っていて 石倉の集落は海のすぐそば。
クルマも集落に関係あるものしか走らない。
晴れ間も覗いてきて, 集落では取ったばかりのコンブを干そうとおばさんが賑やかに
日当たりのいい場所にところ狭しとコンブを広げる。
潮の香りとコンブの香りがミックスされて, 昨日の雄冬よりずっと遠くに
来たような感しにさせてくれました(^_^;)
“これは北海道最後のひとときになりそうだなあ・・・”と,
荷物を整理して, バイクに付いた泥をはらって,商店でまたまた4日続きのビールとサケの燻製を買って,
石倉の駅へと向かうのでした(悪い習慣が身についてしまった(^_^;))
石倉は小さいながらも函館本線の駅(無人駅)なのですが,
改札を出たとたん海,あたりにあるのはコンブだけといういいロケーションに,
すっかり満足しながらホームでビールを飲む私でした(^_^;)
ちょっとばかり酔いが回って,不思議なのは明日東京に帰って,
今の時間には普段通りに仕事しているいうことが楽しみに感じられるのでした。
道内10泊11日の日程が無事に終わってホッとしたからでしょうか?
石倉から函館は 40km ほどで
“力まなくても1時間で着く”いう余裕から,
結局石倉には到着1時間半後の12時半まで居て, R.5 を淡々と走って, 函館着は1時半。
函館というのもいい町なんですが,この日の印象は“町に戻ってしまった・・・”
という否定的なもので,早々モトトレの手続きで,バイクを積み込んでしまったのでした。
しかし,摩周丸の展示の宣伝はやたら騒がしいわ,電停にはスピーカーが設置されていてやたら
うるさい宣伝はあるわで,静かさとは無縁の町なのかも知れません(^^)
そんな“旅も終わったなあ・・・”という雰囲気で,
終わりかけの朝市の小さな食堂で食べたうに丼は美味かったけど,けだるい気分でした。
いやー,石倉のコンブの香りのビールのほうが美味かったなあ・・・
モトトレが動くまでの間2時間,ロッカーに荷物預けてお土産を買って,
街をうろついたものの時間をもて余すことになって,
まだ腹に余裕があったので海峡ラーメンという,エビ・ホタテ・ワカメ入りの
なかなか美味しいラーメンを食べて,モトトレ発車30分前には函館駅構内に入って,
天邪鬼の本領発揮で, 今となって, 「北海道が好き!」という,
旅行案内っぽいアングラな小冊子を買ったのでした(^_^;)
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# 32 モトトレインは通勤列車?
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モトトレインは, バイク用貨物車が2両にライダー用寝台車が1両,
それに「八甲田」で運転されている急行用の車両が9両。青森までは快速「海峡」。
列車はガラガラだったこともあって,寝台に荷物を置いたら,普通席のボックスをひとり占めにして,
函館発は夕方4時2分。乗り換えなしで明日の朝には上野駅に到着で,
すぐに仕事開始なので, 通勤列車のような気分です(^_^;)
ツーリングの終わりに列車に乗るいう風情は新鮮ながらも,
フェリーのほうが味があっていいなあ・・・
最初は「北海道が好き!」をぼんやり見ていたんですが,列車の適度なゆれもあって,
出たとたんあっさり寝てしまって,起きたのは青函トンネルの真ん中過ぎくらいの所。
“トンネルの中だなあ・・・ とか思っていると,すぐ津軽側の出口に達したのでした。
青森では,1時間少し待ち時間があって,青森の町に出ることも可能なんですが,
お腹もできていて, ビールさえあればいいいうノリになって,キオスクでロング缶を2本買って,
寝台に横になりながら軽く飲み干して,出発5分前くらいにもうあとロング缶2本いう酒飲みモードと
なりました(^_^;)
寝台では,私と,足立のオフライダーさんが上段,習志野の姉御肌の女性と,
多摩の髪の短いボーイッシュな女性が下段。悪くはない取り合わせなんですが,
だいぶビールが回っていること,
隣のボックスから遠征してきた立川談志ばりの賑やかなおじさんが場を仕切ってたこととで,
ベッドに横になったままの横着な対応なのでした。
(足立さんは,隣のボックスに逃げてしまうし・・・ この立川さんは困りもので・・・)
習志野さんとはどうも相性が悪いらしく,
多分お互いの横着さにカチンと来てたのではないかと・・・(^_^;)
その後,習志野さんが30分くらい場を離れたんですが,
このときはずっと習志野さんとわいわいやってた立川さんが,
多摩さんと私と3人でわいわいすることになって,
立川さんはなぜか習志野さんの悪口をいいながら,
餅などを差し入れてくれて(立川さんというのは,よくも悪くも賑やかなのが好きな人のようです),
私も朝の残りの余市リンゴを差し入れて・・・ 場には参加してるうちが華です(^_^;)
その後,隣から参加してきた行きも多摩さんと同じモトトレだったという板橋のライダーさんも含めて,
適度なノリで進んだのですが,習志野さんが帰ってきて,
寝床のカーテンを閉めたところでお開きの空気となって,
確か9時半くらいだったと思いますが,私もベッドに戻って,ビールを飲みながら,
適度に疲れているのに感謝して, あっさり寝込んだ北海道ツーリング最後の夜でした。