<クノームの章> ※この文中には性的表現が含まれています。読む場合は了解の上でお願いいたします。 【6】 月明かりだけの部屋、シルエットのように浮かび上がる大好きな人の裸体。 夢のような光景に、メイヤの心は舞い上がる。 ――のだが。 そのシルエットから杖が伸びて、ベッドの傍の壁を数カ所叩く。 それで明るくなった視界の中、難しそうな顔をした大好きな人の姿を見て、その扇情的な肢体の分を引いてもメイヤは少しだけ気分を削がれた。 「もうすこし暗い方がいいんじゃないんですか?」 「バカ言え」 勿論、彼らしいのは分かっているのだが、その声には色気の欠片も感じられない。ついでにいえば表情の方もこれからそういう行為に至るというより、思い切って川にでも飛び込むような違う方向に緊張した様子が伺えた。 「お前、初めてだよな? 男は勿論として、女とだって最後までやった経験ないよな?」 「えぇ、まぁ……」 さすがにメイヤでも、その質問に返す答えは僅かに語尾が濁る。 「でも、何をするかは分かります。ドコ入れるのかも……」 メイヤは反論しようとするが、ティーダはメイヤの鼻先に向けてびっと指さした。 「るせぇ、入れる場所分かってるからつっこめば入るってもんじゃねぇんだよ。男の場合は特に、本来入る訳ねーって場所に無理矢理つっこむんだ。手順もめんどくさければ、つっこむ方の気合いだって相当必要なんだぞ。暗かったら、絶対入れる穴分からないとか、つるつる滑って入れなおしとかやるって保証出来るぞ!」 ティーダの言っている事は間違っていないのだろうし、これからする事の為には言っておかねばならない事ではあるのだろう。 だが、さすがにもう少しムードというか、気持ちというか、言い方があるとメイヤ的には思うのだ。 「師匠、せめてもう少し言葉を考えてください、萎えます」 「よし、それなら萎えろ。お前が萎えてくれた方が俺には都合がいい」 「嫌です。せっかくの機会を逃したくありません」 「じゃぁ萎えさせてやる。男同士のセックスで入れる穴ってのはなぁ、所詮排出器官だ。つまり普段は××が出るとこでそこに○○○入れるなんざ汚ねーと思わない方が……」 ティーダの言葉はそこで終わる。 さすがにこれ以上、その綺麗な顔で下品な言葉を吐く彼を見ていられなくて、メイヤが彼にキスしたからだ。 深いキスをしようと思っても、どこかまだ恐る恐るといった慣れない舌を彼の口腔内に入れて、遠慮がちに中の彼に触れる。そこまでくればティーダもある程度諦めたらしく、優しく導くようにメイヤの舌を自ら絡める。 ちゅ、と唇をあわせ直せば鳴る音が聞こえる。それが恥ずかしくて、でもその所為で彼と深いキスをしているのだというのも分かって、頭の熱が更にあがる。 嬉しくて嬉しくて何度も唇をあわせ直し、彼の口腔内に触れる、より深くあわせたくて舌を伸ばす。 いつの間にかティーダの手がメイヤの首に伸ばされ、体を引き寄せられる。その事もまた嬉しくて、メイヤは更に唇を彼に押しつける。 唇を離せば、彼の緑色の瞳が潤んでいるのがはっきり分かって、それにさえメイヤは嬉しくなる。 「やっぱり、師匠は綺麗です」 そう言えば、彼は真剣な目でじっとメイヤの瞳を見つめてくる。 「お前が俺を好きなのは、綺麗だからか?」 唐突に聞かれた事にメイヤは驚いたものの、それでもすぐにメイヤもまた真剣な瞳で彼に返した。 「それもありますが……貴方が寂しそうだったからです。昔助けられた時に見た貴方の目がとても寂しそうで、それがずっと気になっていたんです。だから俺は、貴方を出来るだけ笑顔にしたいんです、貴方が寂しいって思う暇がないくらいに」 「そっか……」 溜め息のように呟いたティーダはそのまま腕をあげて、まるで顔を隠すように自分の目の上に置く。 「ったく、本気なら本気なだけお前が辛いって俺は言ったぞ」 「俺は構わないです。貴方の傍にいられるなら、どんな覚悟だって出来ます」 「……ったく本当に、ガキだなぁ、お前は」 ティーダが言えば、メイヤが少しだけ怒った声で反論する。 「そりゃぁ貴方からしたら、どれだけ大きくなってもガキなんでしょうね」 ティーダは目を腕で隠したまま、口元に笑みを浮かべた。 「まったくだな」 言ってからゆっくりティーダが腕を離していけば、彼の弟子は泣きそうな顔で訴えるように見下ろしていた。 思わず、くすり、とティーダの鼻から息が漏れた。 「お前は俺なんかより度胸だけは座ってるからなぁ。……仕方ねぇ、いいよ、体だけでも欲しいっていうんなら、最後まで付き合ってやる。別にお前に抱かれるのが嫌だってんじゃないしな」 むしろ嫌なのは……と続けようとして、ティーダは口を閉ざした。メイヤはそれを不審そうに見たものの、ティーダが笑顔を浮かべてキスをしてきたので、それ以上追求する事をやめた。 魔法の青白い光に照らされた、ベッドの上に横たわる白い肢体。魔法使いらしくあまり筋肉のついていないその体は華奢で、思うまま乱暴に触れたら壊れてしまいそうに見えた。 だからメイヤは、そっと、子供の頃から剣を握っていた所為で皮の硬い自分の手で触れるのが怖くて、おそるおそるその肌に手を伸ばす。 しっとりと、僅かに汗ばんで指に吸いつく肌の感触は柔らかく暖かで、確かにこの綺麗な人の肌に触れているのだとメイヤに実感させる。 ごくり、と息を飲んで、メイヤはそっと顔を彼の胸に下ろしていく。そうすれば、彼の体臭が僅かに鼻に届いて、彼をより傍に感じる。 唇をその肌に触れさせる。 触れたまま顔を動かせば、皮が薄い分敏感な箇所で、彼の肌の感触とその体温をよりはっきりと感じる事が出来た。 「くすぐってぇよ」 手をついていた師の腹筋が僅かに揺れて、彼が身じろぎする。 メイヤが心配そうに顔を上げれば、苦笑して頭を撫でてくれるティーダの顔があった。 「ンなこわごわ触ンなよ。今からそんな怖がってたら、最後まで出来ねーぞ」 それは困る、というのを言葉に出さず顔に出したメイヤを見て、ティーダが更に笑う。 メイヤはそんな彼の態度が少し悔しくて、今度は舌を出し、彼の胸の頂にあるぷくりと尖った部分を舐めた。 「……んッ」 触れている肌がぴくりと震えて、彼の鼻から甘い息が抜ける。 彼を感じさせる事が出来たのだという考えに夢中になったメイヤが、なおも執拗にそこを舐めれば、頭の上からティーダの熱い吐息が掛けられた。 「あ……いい加減に……」 勿論その程度ではメイヤはやめない。 ついには実力公使とばかりにメイヤの頭をティーダが掴んだが、意地になったメイヤがそこに軽く歯を立てれば、腕から力は簡単に抜けた。 「はっきりと硬くなってますね、ココ。感じますか?」 顔がその位置にあるまま言えば、掛かった吐息ででも感じてしまったのか、ティーダの肌がぴくぴくと震えた。 「うるせぇ、ほんっと性格悪いな、お前」 メイヤは更にそこを舐める。二つある尖りの一つを指で弄りながら、唾液を口にたっぷりと含ませて、時折ちゅ、と音が鳴るくらい吸ってまた舐める。 ティーダは声には出さないが、もぞもぞと体を動かして、感覚を抑えているのだろうというのが分かる。 顔を逸らして気も逸らそうとしているティーダの顔を見上げて確認し、気づかれないようにそっと彼の足の付け根に手を伸ばす。そうすれば、確かに彼のものが反応しているのが分かって、メイヤはにんまりと唇に満足そうな笑みを浮かべた。 それから今度は少し大胆に、彼の脇腹を撫でて舌に唾液をのせ、そのまますーっと唾液の線を書くように胸から腹へと舌で肌の上をなぞる。 「う……」 声での反応は呻き一つ。 けれども片足の膝があがって、背がくんっと撓る。 「感じました?」 「るせぇ、くすぐったいんだよっ」 この反応は感じていると思うんだけどな、と思いながらもメイヤは口に出しては反論せず、代わりに彼の臍の周りを舌でくるりとなぞって、ゆっくりと更に下腹部へと舌を滑らせる。 それと同時に、彼のズボンの紐を解き、静かにそれを下ろしていく。 ティーダはメイヤが何をしているのかを分かった筈だが、顔を逸らしたままこちらを見ようとしない。上目遣いで彼の顔を見て反応を確認しながら、メイヤはそうっと彼のズボンを下ろしていく。膝に当たればティーダも軽く足をあげてそれを脱がすのを手伝い、そうしてとうとう彼は一糸纏わぬ姿となった。 その姿をちゃんと見てみたいと思い立ったメイヤは、体を起きあがらせて彼を見下ろす。 「師匠、綺麗です」 溜め息とともに自然とそう呟いてしまって、暫く彼に見とれてから、ふいにメイヤはくすりと笑った。 「何がおかしいんだ?」 顔を未だに逸らしたままでティーダが聞いてくる。 「いえ、明るい所為で貴方をよく見れて、俺は逆に良かったなって」 言えばティーダは不機嫌そうに口をへの字に曲げ、見下ろしているメイヤの顔を睨みあげた。 「俺はなぁ、本当なら暗い方が良かったんだ。てか、弟子のくせに見下ろしていい気になってんじゃねーぞ」 怒ってはいても顔は赤い。それが照れ隠しだというのは誰であってもすぐ分かるだろう。 メイヤも分かったからこそ、涙目になりそうな真っ赤な顔の彼の仕草ひとつひとつが可愛く映って、思わずそれを口に出してしまった。 「師匠可愛い……」 だが、さすがにそれは調子に乗り過ぎたと、メイヤはすぐに後悔する事になる。 かっと、更に顔を赤くしてぎっと睨みつけてきたティーダは、今度は我慢せずに大声で文句を言い出した。 「可愛いぃ? おまえなぁ、下脱がせた後の男に言っちゃいけない台詞だぞれはっ」 一瞬ティーダの言った言葉の意味が分からずキョトンとしたメイヤだったが、すぐに気付いて慌てて言い返す。 「いえっ、あの、そういう意味じゃ。そこを見ていったんじゃなくてですねっ」 「じゃー何処だっ、てかそもそも年上相手に言っちゃいけない単語だろっそれっ。しかもこのタイミングだと絶対、俺の見て言ったと思うじゃねーか。どっかの経験豊富なおねーさまかよっていいたくなる台詞だぞっ、それともお前の経験談からの台詞かっ?!」 どうしてこう、こっちが盛り上がってる時に盛り下がるような事を言ってくるのだろうこの人は。 メイヤは本気で泣きたい気分になったが、確かに今回は自分が迂闊過ぎたという自覚もある。 「顔ですよ顔っ、あの……赤い顔の貴方が可愛いなーと、見とれてたんですってば。もう、言ったタイミングが悪かったのは俺も認めます、すいません、ですから許してください」 これ以上怒らせたら本気で中止になりそうなので、とにかく今は謝るしかないとメイヤは思う。 起きあがろうとするティーダをなだめ、頭をベッドにつけてひたすら謝れば、ようやくメイヤはおとなしくベッドに再び寝てくれた。 ただし。 「お前も脱げ。俺だけ脱がされてるのがそもそも不公平なんだ。続きさせて貰いたかったら、お前もさっさと脱げ」 「……分かりました」 正直、それで許してくれるのなら助かったとメイヤは思う。実を言えば自分が脱ぐタイミングに迷ってもいたので、2重の意味でも助かったといえた。 だが、メイヤが上着を脱げば、途端にまた不穏な空気が流れる。 「お前、ガキのくせにいい体してるな……」 「それは、鍛えてますし。それに俺もう16です」 いくら年下といっても、魔法使いのティーダやクノームとは体の作り方が違うのは当然、とメイヤは特に気にしなかったのであるが、ティーダ的にはおもしろくなかったらしい。 「くそ、なんかそういう体見せられると、いかにも俺は男として勝ってますって言ってる感じでムカつくぞ」 再び怒りのオーラをぶつけられて、メイヤは溜め息というよりも天を仰ぎたい気分になった。 「仕方ないじゃないですか、俺は今までずっと剣の修行してきてるんですから。職業的な差が体に出るのは仕方ないでしょう、別に勝ち負けとかありませんから」 けれどもティーダの機嫌はまだ直らない。 「くそ、ガキのくせに余裕ありげな顔しやがって、童貞のくせにっ」 「しーしょーーー、いい加減に機嫌なおしてくださいよー。いくらでも謝りますからっ」 メイヤは途方に暮れつつも泣きたくなった。 ただでさえ目の前に大好きな人が裸でいて、一応お許しが出ている筈なのに怒って直前でおあずけを食らっているのは、男としては本気で辛い。 「……とりあえず、下も脱いでみろ」 言われてすぐにメイヤは脱ぐ。 当然ティーダの視線はじーっとメイヤのそれを睨みつけ、それからちらっと自分の股間を見てから僅かに考え込むような顔をし、そしておとなしくベッドに寝転がった。 「仕方ねぇな……」 その態度で今度はメイヤの方が深く傷ついたのだが、ここでそれを言い出したら本気で最後まで出来ないと、分かっている分メイヤはぐっと言葉を飲み込んだ。 それでもちらっとメイヤもティーダのものを見てから自分のを見て、少なくとも彼のに比べて可愛いといい返される程ではないのだけは確認し、それで無理矢理安堵する事にした。 気を取り直して、メイヤはベッドの上の彼に体を重ねていき、その唇に唇を押し当てる。 軽く舌を絡ませあって一度顔を離し、尚もキスしようとしたメイヤをティーダが軽く手で制してとめた。 「ベッドの上のとこに瓶あるだろ。その中身使え」 何だろうと思ったメイヤだったが、瓶を手にとって匂いを嗅いですぐに思い当たる。 「ただの香油だ、女みたいに濡れないからな、そいつで解すんだよ」 恥ずかしそうに顔を逸らしてながら赤くしていうその横顔は、綺麗だけれどやはり可愛いとメイヤは思う。 けれど、ここでまたそれを口にだしたら今度こそ中止にされるだろう事が分かっているので、メイヤは黙って瓶の中身を手に垂らして彼の後ろの窄まりに指を押しつけた。 「いっ……」 びくりと肩をあげてティーダが反応したので、思わずメイヤは手をそこから離す。 「冷たかっただけだ、気にすんな」 すぐにそう言われたので、再び指をそこにあてる。 固く閉ざしているそこを確認すれば、ここに自分のものが入るのかと不安になるものの、思い切って香油のぬめりを借りて指を中に入れていく。 「う……」 さすがにティーダも呻く。 ぬめりの所為か指はずるりと奥まで入る事が出来、解すといってもどうすればいいのか分からないメイヤは、とりあえず中を指で押しながらその指を出し入れさせた。 「もっと……ちゃんと奥まで解せ、指……増やしていいから中を広げるように」 それでメイヤはもう一本指を入れる。 ティーダが辛そうに呻いたのに不安は覚えたものの、手のぬめりを中に擦り付けるように2本の指を出し入れさせ、中を広げるために指を開く。 「あっ……ん」 メイヤに向けて尻をつきだしているような格好をしている、ティーダの腰が誘うように揺れる。 それに内心興奮しながらメイヤが指を動かせば、甘い声をもらしながらもティーダが身をくねらせる。しかも解れてきた中が、指を奥へと誘うように柔らかく締め付けてくれば、メイヤの息も自然と荒くなるのを押さえられない。 「てめ……指太い……くそ」 確かに、ティーダやクノームのような魔法使いからすれば、剣をずっと握っていたメイヤの指は太く、しかも皮が硬くてごつごつしている。指だけの段階では、クノームとの行為よりはきついのだろうとは思う。 「大丈夫ですか? 師匠」 「仕方ねーだろっ……いいからっ、黙って解せ、ちゃんと解さねーと入らないからなっ。あと……てめーのブツにも塗っておけ、そこに入れんのがどんくらいきついかは……分かんだろっ」 指を止めないままの所為で、ティーダが苦しそうに喘ぎながらそう言ってくる。 そうだこれからここには更に質量のあるものが入るのだと、ティーダの痴態ですっかり硬くなった自分のものを見ると、メイヤは更に指をもう一本押し込んだ。 「あっ……きつ……」 高い声でティーダが喘いで、メイヤは夢中で指を動かす。 「も……いいよ……もう挿れちまえっ」 あえぎとともに腰を揺らし、枕を抱き締めながら言うティーダ。メイヤは言われた通りに指を抜き、ベッドの上で四つん這いになっている彼の後ろから腰を重ねていく。 それから慎重に入れる位置を指で確認して、自分のものを掴んで固定し、そこへ押し込んでいく。 のだが。 するり、と。 押しつけても狭い彼の中へは入っていかず、塗り付けたぬめりの所為か、ぐっと押しつけると彼の足の間に逃げてしまう。 ならば少し腰を落として下から入れようとすれば、今度は上へするりと逃げる。 押しつけては逃げ、押しつけては逃げと、数度の失敗を繰り返した後、ぼそりとティーダが呟いた。 「予想通りだな」 さすがにメイヤも何も言えない。 「おっかなびっくりやってっからだ。もうちょっと思い切れ。あぁでも、違う方向に思い切りやってぽっきりとかいったらヤバイよな」 「……怖い事いわないでください」 すっかり余裕を取り戻して上から目線状態になっているティーダの態度が悔しいのだが、生憎この状況でメイヤが反論出来る余地はない。 それでも諦める気にはなれなくて、メイヤはティーダの尻を両手で掴むと、今度は思い切り左右に広げて腰を押しつける。 のだが、両手がふさがっている所為で自分のものが固定出来ず、先程よりもあっさりとまたするりと逃げていく。 ぷ、とティーダが吹き出したのが先か、メイヤが強引にその体勢のままの彼の足を広げたのが先か。 「おいっ、なんつーひでぇ格好させんだ?!」 「……経験者の余裕で我慢してください」 意地になったメイヤは、その状態で自分のものを押し当てる。問題は、自分のものを固定する方を優先したほうがいいのか、入れる場所を広げる事を優先したほうがいいのか。 半分指を中に入れてみてから押し込もうとしたり、片手で広げて片手を固定にまわしてみたりといろいろ試してはみたものの、やはりぐっと押し込んだ瞬間にはするりと入らずに滑ってしまうのだ。 「いーー加減にしろっ。いつまでもこの体勢はきっついんだよっ」 ついには切れたティーダが起きあがって、ベッドの上に座り込む。 とはいえティーダも、すっかり落ち込んで黙って下を向いている弟子を見れば、怒るよりもその気持ちが理解出来たようで、怒りはすぐに同情に変わってその顔は苦笑になる。 「まぁ、さっすがにそのまんまはつらいだろ」 言いながらティーダは座り込むメイヤを軽く後ろに倒して足を広げさせた。それから何をされるのか分からず困惑するメイヤの目の前で、にっと笑顔を浮かべた後に、その足の間に顔を落としていく。 「ちょっ、師匠っ」 驚きの声をあげた次の瞬間には、メイヤのものはティーダの口の中に収まっていて、メイヤは息をのむだけで何も言えなくなる。 暖かく、ぬるぬるとした口の中の感触は、それだけで背筋をぞくぞくと震わせる程で、メイヤの体からは簡単に力が抜けていく。ぬるりとした感触がその表面をなぞっていけば、その刺激だけで射精感がこみ上げてくる。 それが、大好きでずっと憧れている、とんでもなく綺麗な人の口の中であると思えば、尚。 「し……っしょうっ……」 抑えきれない感覚に、思わず悲鳴のように彼を呼んでしまってから。 あっけない程簡単に、メイヤはティーダの口の中に吐き出してしまった。 --------------------------------------------- メイヤさんの初H。えぇ、最初は勿論失敗です。師匠、リードしてあげりゃいいのにしてやらないのはわざとでしょう(笑)。 実は攻の初めてっぷりを書いたりするのが結構好きです。 |