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自家製酵母と国産小麦のパンの話

木のひげのパンは全て 自家製酵母で焼いています
自家製酵母は 無農薬有機栽培干し葡萄から培養し 全粒粉を加えて作ります
ですから パンの生地は<小麦・干し葡萄エキス・塩>だけで作られています

この伝統的なフランスのパン作りの手法は 
今から42年前に当店オーナー牟田口嘉典が ブッシュ・ピエール氏に学びました 
それが「木のひげ」の始まりです
当時彼は日本で本格的なパンを広めるべく活動しており
その後 有機ドライフルーツやナッツの輸入販売会社(株)ノヴァを創設しました

今では広く知られている「干し葡萄酵母」ですが
この技術は彼が初めて日本に根付かせたものだ
ということを知る人は 実は少ないのではないでしょうか

「木のひげ」のパンは ブッシュ氏と牟田口の出会い
干し葡萄酵母と国産小麦の出会いの中で生まれたと言えます
その後 多くの方が自家製酵母のパンに関心を持つようになり
当店でも本やパン教室などを通して 干し葡萄酵母の作り方を広めることができました

しかし 干し葡萄酵母の風味を真に活かすには 砂糖や油脂を全く加えず 
全粒粉を多く使った重量感豊かな生地が最も適している
ということも忘れるわけにはいきません

生きる力の源となる、エネルギーの詰まったパン
どうぞあなたに届きますように






 




1983年10月、木のひげは日野市落川で開業しました。
「指輪物語」に登場する「木のひげ」treebeardが名前の由来です。
・・・まるでその目の後ろにはとてつもなく大きな井戸があってね、そこには大昔からの記憶と悠長で不動の考えがいっぱいつまってるって、感じなんだ。だけどその表面には現在がきらめいている・・・

木の髭の目についての第一印象/ピピン
(指輪物語「二つの塔」下巻より)

開業から1年後、八王子の自宅兼工房へ引っ越し、卸販売中心で広範囲に仕事は広がりました。自家製酵母のパン作りの本の制作に協力、パン教室など、日常の仕事以外にも忙しい日々が続きます。そんな中で卸だけでは物足りなさがあり、お客様に直接販売したい、工房も広げたいと、2008年に多摩市に移転しました。
そして2023年には40周年を迎えました!
開業当時と全く同じ製法で焼き続けているパン・・・
ガラス瓶の中の、干し葡萄から生れ出てくる酵母の息遣い、手のひらの中で跳ね返してくる生地の弾力。基本は同じでも、同じ瞬間は2度と無い、パンとの無言の対話の日々。
緊張感はあっても、肩の力は抜けるようになった微妙なバランス感覚は、やはり長年の仕事のおかげかと思います。


 


下記は、開店して4か月目に出した「おたより」です。
ここに書かれている「天然酵母とイーストのこと」を読んで頂くと、酵母から起こしてパンを焼こうという、
開店当初の意気込みがわかって頂けることと思います。

このおたよりを書いたあの頃
自家製酵母という言葉より天然酵母の方が少しは知られていました。
いろいろなことを伝えたくて、こんな手書きのお便りも、忙しい合間を縫って出し続けました。
当時はコピーも身近には無く、家族に頼んで

1999年8月からは、ホームページを開くことができて、その中で風信を読んで頂くことができるようになりました。
これは忙しい私たちだけではとてもできなかったと思います。
お客様でもあるK氏の並々ならぬご協力のおかげです。
かつての風信も全てこちらから読んで頂くことができます。風信バックナンバー



 
 

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