ここから先は:「ja♪」さんの物語です
リサイクルショップはなにやらトラブルを抱えていたらしい。
へこんだシャッターにやけに居丈高な警告文がべたべた貼られ、愚にもつかない落書きが覇を競っている。
あの着ぐるみがここのものだったと気が付いた人間が自分のほかにもいたのだろうか?
このささやかな店が商売上の理由でこれほど他人の恨みを買うとは考えられない。
とすれば、この警告文はあのテレビで喋っていた宇宙人に敵意をもって偽者よばわりしているのだろうか?
それとも、あの宇宙人がわざわざやってきて、警告していると考えるべきなのだろうか。
その場合、着ぐるみを買っていった人間を名指ししているのか、
着ぐるみのふりをして店頭にひそんでいた真性宇宙人を糾弾しているのか。
これを書いたのは地球人なのか宇宙人なのか。
そうだよ、あのテレビに出ていたのが「自称」宇宙人であった場合、という前提も必要なんだ。
というわけで、しばらく惨憺たる店の前でボーっとしていた。
完全に考えに没頭していた僕は、後ろから声をかけられて文字通りとびあがった。
「うわあっ!」
- 「ワタシの姿が見えるのかい?」
(この分岐より先「DIOのロードローラー」さんの物語です。)
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