ここから先は:「ペッペ」さんの物語です
天から僕にむけてとんでくる電波を、吸収せずに増幅して打ち出してみたのだ。
頭がゆんゆんと共鳴してだんだんかゆくなってきた。
白装束も顔はしらりとしているが、片手をあげて頭をかいた。
この調子だ。もっといくぞ。
ゆんゆんゆんゆん〜〜〜〜ヾ
共鳴は広がりつづけ、下駄箱もゆわんゆわん音を立て始める。
壁にかかっているステンドグラスの小品がビリビリ震えている。
これは母の宝物なのだ。恩師にもらったのだそうだ。
これになにかあったらやばい。
あわてて電波をとめ、額をはずして胸にかばう。
が、共鳴はとまらない。すでに玄関がゆっさゆっさ揺れている。
ぐらんぐらんである。
あ、地震。
両親の汗と涙の結晶の建売住宅が悲鳴をあげ、そとでは電車が坂道を転がり落ちるような大音響、逃げなきゃ、、、そうだ、連絡、、
あせる頭に何も言葉は残らず、白装束と二人、手をとりあって三和土にはいつくばった。
まだここまでです。誰か続きを書いて下さい
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