ここから先は:「みぃや」さんの物語です
いったん部屋に帰って、
新しい小説の内容を考えたりゴロゴロしたりしていたのだが、
急にドアが開いて浩二がズカズカと中に入ってきた。
昔から、こんな事は二度や三度ではない。
実は、浩二と僕は幼なじみなのだ。
昔はもっと真面目で、小説家を目指すきっかけをくれたのも浩二だった。
...本当は、彼女を作らない理由もそこにある。
あまり、女には興味がなく、どっちかというと男...
いわゆる僕は「バイ」なのだ。
小さい頃からずっとそばにいて
クラブも学校もずっと同じだった。
そして生きるための夢を見つけてくれた浩二は僕にとって永遠に憧れであり、
好意を寄せる相手なのかもしれない。
...もちろん、相手にはその気が無い事は確かだろうし
適当な女と遊んでいる事も知っている。
だから、今の「友達」という立場がちょうどいいのだ。
「...イ、ケイ?今の話聞こえてた?」
「ん?...あぁ、悪ぃ。んで何?」
「だから...今日の合コンの話、無しにしてくんねぇ?って...」
浩二はばつが悪そうに話を切り出し、喋り終える頃には大分小声になっていた。
「別に悪かねぇけど...何かあったのかよ??」
「や、何もねぇんだけど...」
「じゃあいいじゃねーかよ。理由言えよ。」
はっきりとしない浩二に僕はだんだんいらついてきた。
「だから...その〜...
てゆーか言ったらおめー引くわ、絶対。」
「何でだよ!?お前と何年間一緒だったと思ってんだよ...」
2人の間に気まずい沈黙が流れる。
「絶対に...何があっても俺の事嫌いにならねぇか?」
「...おぉ。」
思いっきり息を吸い込み急に真面目な顔になる浩二。
「...お前に彼女作って欲しくねぇんだよ...」
今のは、聞き間違いか?
だって...
ずっと憧れて、好意を寄せていた相手が
「彼女を作らせたくない」と言っているのだから。
「...何、で?」
「何でって...や、今回すげぇお前好みそうな子がいて...
なんか気合いそうだし...取られそうだから...」
「浩二は俺が取られんの嫌なんだ?」
浩二は真っ赤になって俯いている。
が、急に立ち上がって僕の事を抱きしめた。
「...あぁそうだよっ、嫌なんだよ!
誰かにお前を取られんのがすげぇ嫌なんだよ!!
だから...俺の物になれよ///」
その後僕は何かを言おうとしたが、それは叶わなかった。
浩二に強引に唇を塞がれたのだ。
まだここまでです。誰か続きを書いて下さい
[戻る]