ここから先は:「トラッキー」さんの物語です
「降服してください!」
ピシャッ!
顔に掛かったのは冷たい液体に僕は呆気にとられた。
目の前には小学生ぐらいの小さな男の子が部屋の真ん中で水鉄砲(
最近の子はウォーターガンというのだろうか)をこちらに向けられている。
僕はぼう然とその場に立ち尽くした。
「我々に降服し、我々に従ってください。」
「はぁ?」
僕はドカドカと自分の汚い部屋に入り、少年の手首を掴み上げた。
少年はじぃとこちらを見ている。
「どこの子?どうやってこの部屋に入った?」
彼は天井を指差した。
僕は思わず上を見てしまった。
「この体はコウエンでコピーしました。」
「あ?」
「ここは我々の基地にさせていただきます。」
僕は頭が痛くなる。
なんなんだ?
この頭悪そうなクソガキは!
「降服しないのですか?」
「誰が誰に降服するんだ?警察呼ぶぞ?」
僕はボツになった原稿を床に投げ付けた。
茶色い封筒から下手なストーリーが散らばった。
子供じみた、ありきたりな、
僕だけの世界に留まってしまったFSファンタジー。
少年はじぃと落とされた原稿を見つめた。
「な…なんだよ?」
僕は少年から手を離した。
いや、離さずにはいられなかった。
少年の体から赤いモジャモジャが生えてきたのだ。
腕から足から顔から、水鉄砲からも…
僕は声が出ずに、後去る。
「…ムッ…むっく…」
すっかり変ってしまった少年を、僕はただただ唖然と見つめた。
彼はゆっくりした動作で僕を見つめて薄く笑った。
「ワタシはウチュウジン。」
まだここまでです。誰か続きを書いて下さい
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