ここから先は:「樽の中」さんの物語です
唐突に思い出した。
つねづね母がいっていたことを。
「契約書にサインする時は、かならず一旦持ち帰って、
第三者に目を通してもらって、一晩以上時間をおいて考えて、
それからですよ!」
このばあい、宇宙人と地球人は当事者だ。
だれか他の、利害のない存在を探さなくてはならない。
さあどうしよう。
やけにパリパリ音のする要サイン書類をもちかえるべく、
何の気なしにまた校門をくぐる。
すると校庭にいた複数の宇宙人がものすごい形相で騒ぎはじめた。
僕は怖くなって、もうふりむかずになつかしの通学路をいそいだ。
- 人生ってわからないものである。
(この分岐より先「ぺっぺ」さんの物語です。)
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