ここから先は:「inchiki7」さんの物語です
ぼくはやっぱり投降することにした。
例え納得がいかなかったとしても、
もし命を落とすようなことになっては仕方がない。
不満ではありつつも、ぼくは宇宙人に投降することにした。
投降しようと家を出ると、みんな小学校の方向へぞろぞろと歩いていた。
どこで情報を仕入れたのか、この地区では小学校が投降場所のようだ。
やっぱりみんな投降するんだな。
こういう時はへたに逆らわないのが一番だ。うん。
ぼくはそう思って自分を納得させた。
小学校に着くと、ぼくは自分の目を疑った。
そこは確かに小学校、があったはずの場所なのだけれど、
いや、確かに校舎も、鉄棒や砂場といった遊具もあるのだけれど、
そこはまるで遊園地のような不思議な空間になっていた。
放送用のスピーカーからはワクワクするような楽しそうな音楽が流れ、
校庭にはつい中に入ってみたくなってしまうような面白い形をした
カラフルな建造物がいくつもつくられていた。中には回転していたり、
上下に動いていたりするものもある。
そして中央にある相撲の土俵くらいの大きさの
真っ赤なピカピカの円盤の周りには色とりどりの毛むくじゃら、
いや宇宙人がなんとも楽しそうにぴょんぴょんと飛び跳ねていた。
なんなんだここは!?
宇宙人のしわざなのか?
ああでもなんだかとても楽しそうだ・・・。
さっきまで納得出来ずにいたのに、
なんだか納得してしまいそうだ・・。
でも駄目だ、これがきっと宇宙人のやり方なのだ。
でもー!!
そんな風に混乱していると、突然黄色い宇宙人が声をかけて来た。
「こんにちは!宇宙人だよ!元気!」
ぼくはあまりの陽気さにあっけにとられていたが、
宇宙人はかまわず話す。
「どう?気に入ってくれた?もし気に入ってくれたら
君もこの宇宙スーツを着て一緒に遊ぼうよ!!
今投降すれば好きな色の宇宙スーツがもらえるよ!!」
どうやらあの色とりどりの着ぐるみは宇宙スーツというらしい。
ああ、ぼくも一緒に遊びたい・・・。
好きな色の宇宙スーツを着て、校庭の中に駆け出したい!!
しかも今投降すれば、好きな色の宇宙スーツが!!
ぼくの投降に対する抵抗はほとんど吹き飛んでいた。
「ね!決まり!投降しよう!じゃあこれにサインして!!」
畳み込むように宇宙人がぼくに投降を促す。
ぼくは・・・
- サインしてしまった。
(この分岐より先「つりい」さんの物語です。)
- 唐突に思い出した。
(この分岐より先「樽の中」さんの物語です。)
- 今からトライアスロンしなきゃ!
(この分岐より先「ja」さんの物語です。)
- やっぱり怖くなって逃げた
(この分岐より先「チュッパ」さんの物語です。)
- ぼくは怖いもの見たさでサインをした。
(この分岐より先「あほう」さんの物語です。)
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