ここから先は:「サンダーX」さんの物語です
ぼくははふと思いついた、やっぱり無視しよう・・・と。
仮に、万が一あの毛むくじゃらが宇宙人で、
地球にスカラー波とかいうやつを調査しに来たのだとしても、
どうしてこんな意味不明な奴に関わらなければならないのだ。
幸い、目の前の毛むくじゃらは強そうでも怖そうでもない。
ぼくはそう思い、そう思った次の瞬間、何も言わずに扉を閉めた。
ガチャ。
何なんだ全く、地球を制圧したとかいってたのに、
嘘も方便だなんて、しかもスカラー波?そんなの知るかというのだ。
新手のセールスか何かなのだろうか?
が、毛むくじゃらは諦めなかったようだ。
ドンドンドン ドンドンドン!
勢いよく扉を叩く音がする。
「待って!浅川さん!待って下さい!!」
「今、今なら島いっこあげますから!!」
「今投降してくれたら島いっこあげますから!!」
「そうだ、本当は地球人には秘密なんですが、
今ならスカラー波の秘密も、こっそりお教えしますから!」
「どうです?悪くないでしょう?」
「投降してくださいよ!!お願いですから!!」
毛むくじゃらは急に丁寧な言葉遣いで叫びだした。
今度はなんだか必死だ。でも結局は投降しろということか。
ぼくはちょっと考えてみた。
島いっこもらえるとしたらこれはちょっと魅力的かも知れない。
それに一体何の役に立つのかは不明だがスカラー波の秘密も教えて
くれると言っている。
しかしそうまでして投降して欲しいのには何か裏があるに違いない。
それに、そもそもあいつの言っていることは全部嘘で投降したらぼくは
どこかへ連れ去られてしまうかも知れないじゃないか。
ぼくは必死に叫ぶ毛むくじゃらに言った・・・
- 「タイホするぅ!!!」
(この分岐より先「T七萬」さんの物語です。)
- 「いい加減に帰ってくれ!!」
(この分岐より先「サンダーX」さんの物語です。)
- 「島は島でも島耕作がほしいー!」
(この分岐より先「青ひげ」さんの物語です。)
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